円形脱毛症やその他のはげの原因により、採用すべき薄毛治療のための医療的アプローチは異なります。どのような薄毛の治療方法を選択するかは、疾患の原因によって大きく左右されます。男性型脱毛症以外の脱毛症の原因には、次のようなものがあります。

円形脱毛症

円形脱毛症(Alopecia areata, AA)は再発性の疾患で、発毛部位ならどこでも脱毛を引き起こす可能性があります。 最もよくある円形脱毛症は、頭皮または眉毛に現れ円形あるいは楕円形の脱毛斑です。 毛髪は通常、6ヶ月から1年以内に生えます。 患者の大半は、将来的に同じ部位に脱毛が再発することに悩まされます。 円形または楕円形の脱毛班が発生した場合、脱毛が完全脱毛症 (alopecia totalis) に進行する可能性があります。 円形脱毛症の原因は不明ですが、自己免疫疾患(体が毛包を認知できずあやまって攻撃してしまう)によるものであると一般に考えられています。 ストレスや不安症が、脱毛の原因であると主張する患者も多くいます。 最も一般的な治療法は、ステロイド剤(コーチゾンなど)を局部に使用または注射する方法です。 円形脱毛症が発症して1年未満の場合、治療結果は良好とされます。疾患がそれ以上の期間続くと、特に成人の場合はあまり良い結果が期待されません。 ミノキシジル(ロゲイン®)は、毛髪の再生を促進します。 この疾患に対する外科的治療法は推奨されていません。 円形脱毛症についてご質問がある場合は、ISHRS登録の医師までお問い合わせください。


牽引性脱毛症

牽引性脱毛症は、長期に渡って毛包が牽引される(引っぱられる)ことによって生じます。毛髪をきつく編んだ髪型や、コーンロウの髪型で知ら れるアフリカ系アメリカ人によく見られます。 一般的にこの疾患は、髪の生え際に生じます。 男性が自毛につけ毛を付ける場合、長期間同じ部位につけ毛を取り付けていると、このような永続的な脱毛が生じます。 トリコチロマニア(抜毛症)は、患者が毛髪を引っ張ったり引き抜くことで奇形の脱毛パターンが現われる、強迫性障害に関連した牽引性脱毛症の一種です。 抜毛症が長期に続く場合、永久脱毛症が誘発されるケースがあります。

瘢痕性脱毛症

頭皮の傷跡による脱毛は、瘢痕性脱毛症と呼ばれます。 傷跡には、さまざまな理由があります。 牽引性脱毛症が長年にわたり続くと、瘢痕ができ永続脱毛症を引き起こす場合があります。 抜毛症(強迫行動による毛髪の引き抜き)が長期間続くと、頭皮の永久瘢痕を生じる可能性があります。
身体的外傷または熱傷による頭皮の損傷は、永続的な瘢痕および脱毛を起こす可能性があります。 頭皮の瘢痕により永久的脱毛をおこす可能性がある疾患には、(1)エリテマトーデスや強皮症などの自己免疫障害、および(2)毛包炎などの細菌感染、真菌 感染、帯状疱疹などのウイルス性感染があります。

抜毛症

抜毛症とは、頭皮やその他の体毛を抜いてしまう常習的かつ強迫性の障害です。 長期間にわたり継続的な頭髪を抜き続けると、その部位が脱毛してしまいます。 長期的な抜毛症は、頭皮の永続的な損傷と瘢痕性脱毛症を引き起こすことがあります。 抜毛症を癖して分類するべきか、強迫性障害として分類するべきか明確な定義はありません。 抜毛症が軽度の場合、読書やテレビの鑑賞中など患者は習慣的に毛を抜きます。 それがより重度になると、抜毛症は儀式的な形態を帯び、患者は鏡の前で体毛を抜くようになります。 抜毛症の患者はたいてい、自分の「奇妙な」行動に自責の念を感じるため、その行為を隠そうとします。

三角形脱毛症

三角形脱毛症の原因は知られていませんが、この症状はしばしば内科的または外科的手法により治療可能です。 三角形脱毛症のパターンの特徴は、側頭部周辺の頭髪の薄毛化または完全脱毛です。 完全脱毛してない部位でも、残りの頭髪は直径が小さくなり「軟毛化」することがよくあリます。 三角形脱毛症は小児期に発症することもあり、頭皮の側頭部に原因不明の脱毛が生じます。

休止期脱毛症

休止期脱毛症は、頭髪の毛包の大部分が毛周期の休止期(テロゲン)に移行した場合に生じる脱毛のことです。 より詳しい情報は、毛周期を参照してください。 変則的なタイミングで休止期に移行する原因は、ホルモン、栄養状態、薬剤やストレスに関係している可能性があります。

成長期脱毛症候群

成長期脱毛症候群は、金髪の人によく見られます。 毛周期が成長期に入ると、髪の毛は毛包に緩く収まっているだけなので、髪をとかしたりブラシをかけることでいとも簡単に抜けてしまいます。 この症状は小児期に発生する場合があり、時間の経過と共に徐々に症状が軽くなるか、症状がなくなります。

関連項目
· 頭皮の状態と疾患
 

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